議会2日目は昨日に引き続き当初予算の補足説明でした。
午前中に終わり、早めの昼食を済ませて会派室に戻ると国土交通労組の方が来られました。
今国会で法案提出が目論まれている道州制について慎重な議論を求める意見書を提出してほしいというものでした。
僕は市町村合併を経験し、自治権を失うことがいかに暮らしを悪化させるかを身をもって経験したので当然のことながら道州制にも反対です。
でも多くのいわゆる保守系議員は本質もよく理解せず賛成していくのではないかと思います。
大阪都構想を叫んでいた大阪の橋下くんも道州制には賛成でしょう。
いったい誰のために何をするのか。
そのことをしっかりと有権者が見極める力をつけていかないとマスコミに煽られて予期せぬ方向に引っ張られていってしまい、後悔することになります。
今夜は大塔地区のバス説明会を傍聴しました。
事業者の説明で「路線バスの赤字を補助金と高速バスや貸切バスの収益で補填してきたが規制緩和による新規参入で価格破壊の収益悪化。経営努力も限界」ということでした。
一般的に新規に参入した業者は実績がない分、低価格を売りに営業活動を展開します。
そのことによってバス事業全体の相場が引き下げられ、その収益を路線バスの原資に充てていた事業者は経営が悪化したということでしょう。
田辺市ではとりわけ採算性が低い路線は廃止および減便ということになり、廃止された路線には新規参入した業者が運行委託を受けるという状況になっています。
そもそもは国鉄だったものを民間に解放し、民間が不採算な部分は撤退してその補いを市町村が厳しい財政の中でやりくりするというのが今の状況です。
国の負担を小さな地方自治体に移したに過ぎず、さらに経営が悪化すのは明らかです。
結局誰が得をして誰が損をしたのでしょうか。
簡単に誰が得してとは言えないかも知れませんが、営利を最優先にした民営化を導入するということは不採算な部門は見捨てられ、その尻拭いは行政しかできないということになります。
こんなことをいつまで続けていくのでしょうか。
新自由主義経済というのは極端なまでに弱肉強食の世界を作っていくということです。
もうそろそろその方向性に誰もが安心して暮らせる未来などないということを気づくべきときではないでしょうか。
今夜のバス説明会ではそのことをあらためて感じさせられました。
※3月6日、一部表現を手直ししました。
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