久保ひろつぐ議員、真砂みよ子議員と共に中辺路町内の施設を回る。
本来なら議会事務局を通じて担当課の職員に随行してもらいながら
説明を聞くのだけれど、地元でもあるし課ごとの縦割りで案内してもらうと
効率が悪いので僕が案内して回った。
行政局をスタートして、町営木材加工場、しらゆり学園、栗栖川小学校
給食調理場、くりすがわ保育園、中辺路中学校、多目的グラウンドを見てまわった。
時間がなかったので二川、近野は後日ということにした。
栗栖川小学校で授業中の理科室の前を通る。
少年野球をしているKくんと目が合ったらKくんは軽く会釈してくれたので会釈を返した。
なんだか少し暖かい気分になって教室の前を通り過ぎようとしたら
教室の中から「あっ、ごいっちゃんやぁ」とTくんの声がし、それに続いて口々に
「ほんまや、ごいっちゃんや」「ごいっちゃぁん」と呼ぶ声。
振り向くとRやTが手を振っている。
授業の邪魔をしては悪いと思い、そそくさと階段へ向かった。
給食センターの前に立っていると授業が終わった中学生が次々に下校してくる。
何人かと挨拶していると真砂団長が「知ってるの?」と聞いてきたので
「だいたいの子は知ってる」と答えた。
保育園では「ごいちさんやぁ」との歓迎(?)の声を受ける。
行政局で話したあと真砂団長が
「産業の話をしていてシイタケの○○さんとか、ブロイラーの○○さんとか
固有名詞で話が通じるところがすごい」と感心していた。
たしかに数万人を相手にする市会議員には、個人的につながりのないところは
知らない人が圧倒的に多いだろうけれど、町会議員というのはそれでは勤まらない。
個人的に親しいかどうかは別にして、どの地域の何さんがどんな仕事をしているかというのは
基礎知識として知っていなければ話が始まらない。
僕が越してきてすぐの頃、大川のFさんから「わしを知らんとはお前もぐりやな」と言われた。
当時は「無茶なことを言う人」だと思ったけれど、たしかにそこまで知らなければ
町会議員として地域に根ざすことは難しかったと思う。
そこが田舎の息苦しさの原因かもしれないし、いいところなのかも知れない。